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この街のカイゴー仮面 vol.2

発見!この街のカイゴー仮面!介護に愛と情熱を注ぐ仲間を求めて、カイゴー仮面は今日も行く!

vol.02 ユニットケア介護のプロ

東かなまち桜園

東京都葛飾区東金町にあるユニット型特養「東かなまち桜園」(定員160名)。JR金町駅から歩いて約9分、建物内に保育園と地域交流室を併設する珍しい施設だゾ!どうやらここに、理想的なユニットケアに取り組むプロフェッショナルがいるらしい。職員の意識改革やハード面の整備の難しさから、ユニットケアが上手くいかない施設も多い中、一体どんな工夫をして取り組んでいるんだろう?よーし、さっそく会いに行くゾー!

ご本人登場

自己紹介

はじめまして、カイゴー仮面。私はもともと一般企業で事務職をしていたのですが、与えられた仕事を淡々とこなす日々に物足りなさを感じて退職し、介護福祉の専門学校に入学しました。卒業後は約7年半リハビリ病院で働いていましたが、そろそろ別の環境でスキルアップしたいなぁ…と思っていた頃、この施設のオープンを知って応募したんです。

profile

  • 介護福祉士 三上さん
  • キャリア 9年目
  • 働いた施設 2つ目

インタビュー、スタート!

平日9:00~17:00で働ける事務職を辞めるなんて、後悔してない?

全く後悔していません。安定した待遇も大切だけど、働く上でのやりがいや楽しさだって大切。私は一日中机でジッとしているのが苦手なので、体を動かしながら人と接する仕事の方が向いているんです。
でも、なぜそれで介護だったの?
介護職を長く続けている母親の影響が大きいですね。昔は「大変そうだなぁ」と敬遠していたけど、いつの間にか仕事に奮闘する母の姿が羨ましく見えるようになり、同じ道を歩みたいと思うようになりました。
最初の勤務先はリハビリ病院を選んだんだね?
はい。リハビリに興味があったというより、新規オープンの病院だったので、立ち上げに携われることに魅力を感じて入職を決めました。こちらに転職した理由も、新規オープンの施設でユニットケアをイチから学びたいと思ったから。まっさらな状態から職場を作るのは大変ですが、とってもやりがいがありますよ!
三上さんは好奇心旺盛だね~!
そうですね。ユニット型の施設では、従来型よりも自由度の高いケアサービスができるので、好奇心旺盛で行動力のある方は、すごく合っていると思います。
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ユニットケアをよく知らない人達のために、簡単に説明してくれるかな?

ユニットケアをわかりやすく言うと、入居者様の今までの暮らし方を、施設入所後も継続していけるように支援すること。施設内を区切って少人数のグループで生活し、いつも同じ職員が寄り添うように介護をしながら、その方に合ったケアを考えていきます。当施設では、家庭的なインテリアにこだわったり、起床時間に合わせて食事を提供したり、ハード面・ソフト面ともに工夫していますよ。
ユニットケアを実現するには、ハードとソフトの両方が揃っていないと難しいよね。
そうですね。造りはユニットタイプなのに、ふたを開けたら従来型と変わらないケアをしている施設もあるようです。そうならないためには、職員同士で話し合って、ユニットケアが実現しやすいシステムを作っていかなければいけません。
例えばどんなことだろう?
私のユニットでは、勤務シフトを9パターン用意しています。そうすることで、朝食の時間を2回に分けられ、一人ひとりの起床時間に合わせて朝食をお出しすることができるんです。従来型に慣れている方は、同じ時間に一斉に朝食を出す方が楽だと思うかもしれませんが、眠くて目を閉じている方の食事介助をするよりも効率的ですよ。
ユニットケア対しては賛否両論あるけれど、実際はどう?
施設の取り組み方によりますね。当施設では、介護のリーダーを「ユニットリーダー研修(日本ユニットケア推進センター主催)」に派遣して、しっかり基本を学ばせています。従来型での経験が長い方ほど、そういった研修で今までの考えを捨て去り、新しい視点や判断基準を学ぶべきだと感じます。
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ユニットケアを実現できない理由の一つに、人員不足は関係していると思う?

う~ん、工夫次第ではないでしょうか。職員体制は、時間帯によりユニットに一人になりますが、別のユニットの職員も巻き込んでフロア全体、相談員や事務職員にも声をかけて施設全体で取り組めばいいと思います。
ユニットケアに限らず、職員同士の協力体制は大事だよね。
ええ。介護の仕事は、一人でやろうとしてはいけません。わからないことは素直に聞いて、提案があれば仲間に伝える姿勢が大切。私はユニットリーダーとして、仲間の提案はなるべく実現できるように動いています。
シフトが9パターンもあると、全員揃って意見を出し合う機会が少ないんじゃない?
連絡ノートを活用すれば大丈夫!この前も「ご飯はユニットのキッチンで炊飯したいね」という意見が出て、認知症の方がイタズラでふたを開けちゃうかも…という心配もあったけど、みんなで協力して実行に移したら大成功でした。
えっ?!ご飯を毎回ユニットで炊くの?
そうなんです。調理場で炊いてもらうこともできますが、“自分たちで準備した炊きたてのご飯”の方が、何倍も美味しいでしょう?そういうことができちゃうのが、ユニットケアの良いところなんです。
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仕事を心から楽しんでいるようだけど、大変なことってないの?

ときどき「身の回りのことを全部やって欲しい」という入居者様がいるのですが、それはその方のためにならないということを、しっかり理解してもらうのに苦労しますね。こちらがやるのは簡単ですが、ADLがどんどん低下してしまうので…。
そんな時、どうしてる?
そういう時はご家族の立場に立って真剣に向き合うことが大切だって思っています。私は以前の職場に祖母が入院していたことがあったのですが、いつまでも元気を願う家族の想いが今まで以上にわかるようになりました。それからは、「ここに入って元気がなくなった」と思われないような関わりを心がけています。
素晴らしい!「何でもやってあげること」は、介護ではないよね。
そうですね。でも入居者様は、「困った時はいつでも助けてもらえる」という安心も求めているので、「自分でやればできるんだから手伝いません」という態度でもいけないと思うんです。理想は普段の生活の中で、その方の意欲を自然と引き出せるような関わりを持つことです。
そういうところが介護のむずかしさでもあり、やりがいでもあるんだよね。
介護って本当に奥が深くて、その方の命に関わる仕事なんです。それなのに世間からは、まだまだ評価が低いですよね。でも、ユニットケアのように新しい介護手法が誕生することで、介護職は専門性を高めていく機会を得やすくなるのかな~と思いますよ。
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認定!カイゴー仮面!

「従来型」と「ユニット型」にはメリット・デメリットがあって、合う・合わないがあると思う。三上さんの職場にも、ユニット型に馴染めなくて退職した職員や、逆にもっと勉強するために学校に入り直した職員など、いろいろな仲間がいたんだとか。自分にはどんな施設が合うのか、そもそも、どの施設でどんな介護手法を取り入れているのか、働く前に知る必要があると思うゾ!今日は三上さんのおかげで、「ユニットケア成功の秘訣」をたくさん聞けて勉強になったな~。ユニットケア介護のプロとして、常に一段上のサービスを目指す三上さんを、カイゴー仮面に認定だっ!

congratulations

取材協力:東かなまち桜園